日時:令和元年9月18日(水)午後7時30分
場所:葛飾区歯科医師会館
演題:「安心できる歯科医院経営のためのシステムづくり」
~歯周治療を診療の基本に据えて~
講師:日本歯周病学会指導医
東京都渋谷区開業 若林歯科医院 若林 健史先生
抄録
近年、歯周病の治療を主訴として来院する患者さんが増えています。我々にとっては大変喜ばしいことですが、歯周治療を行うためには初診から治療中さらには、治療終了後のメインテナンスにいたるまで、スタッフ全員の連携によるチームアプローチが重要になり、医院全体のレベルアップが必要となります。
受付は患者さんが初めて出会う医院の顔なので、初診時の対応一つで医院のイメージが作られます。一度作られたイメージはその後ずっと保持され、治療への影響も少なからず及ぼされます。歯科助手は治療中の患者さんに気配りをして、安心して治療が受けられるように務めなくてはなりません。
歯科衛生士は歯周基本治療の中心を担い、その出来いかんによっては歯周治療の成功、不成功に直接的に関わって来るとても重要な役割の一つです。また歯科技工士は歯周治療によって得られた健康な歯周組織を、長期にわたり維持増進していけるような清掃性の良い、メインテナンスし易い補綴物を作製しなければなりません。
そして何と言っても歯周治療だけでなく、歯科診療を成功に導くための最大のキーパーソンとなるのが歯科医師です。歯科医院の舵取り役であり動力源である歯科医師が、医院の進む方向性や将来のビジョンをきちんと描けていないと、スタッフはどうしたら良いか戸惑い、力を発揮することができません。
歯周治療が医院の基盤として運営できるようになることがこれからの歯科医院経営にとって重要になり今後の歯科医院の大きな飛躍につながること間違いないでしょう。
今回は歯周治療あるいは歯科診療を進める上で、どのように患者さんにアプローチしたら良いのか、またスタッフとしてはどのような心構えを持ち連携をしていけば良いのか、そして成功に導くためのシステム作りとして、スタッフ教育やカウンセリングをどの時点でどのような方法で行うのが効果的なのかを、当医院を例にとりご紹介しながら、楽しく明るい未来のある歯科医院づくりの秘訣をお教えいたします。
日本歯周病学会指導医
略歴 >
1982年 日本大学松戸歯学部 卒業、東京都練馬区若林歯科医院勤務
1989年 東京都渋谷区代官山にて開業
2014年 代官山から恵比寿南に移転
所属学会・資格・役職など >
日本歯周病学理事・専門医・指導医
日本臨床歯周病学会副理事長・認定医・指導医
米国歯周病学会会員
日本抗加齢医学会会員
日本アンチエイジング歯科学会理事・認定医・メディカルアロマコーディネーター
日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤講師
日本大学松戸歯学部同窓会学術委員長
広島デンタルアカデミー非常勤講師
盛岡社会福祉専門学校非常勤講師
目白歯周病学研究会講師
CDC(コンジニアルデンティストクラブ)所属
臨床歯科を語る会会員
臨床歯科研究会歯考会最高顧問
受賞・著書・論文など >
研究論文
・紫外線励起酸素種と紫外線による殺菌システムの効果の検討
若林 健史, 中山 洋平, 小方 頼昌
日本歯周病学会会誌Vol. 56 (2015) No. 4
・骨シアロタンパク質の転写に対するCO2 レーザーの影響
佐々木 庸子/目澤 優/荒木 正大/高井 英樹/中山 洋平/藏口 潤/若林 健史/小方 頼昌
日本歯周病学会誌50(3), 176-184, 2008-09-28
・ブレストロンを用いた口臭と臨床パラメーターの関係について
大橋顕二郎/鈴木桃子/今荘雅秀/小山朱美/齋藤綾一朗/若林健史/増永浩/小方頼昌
日本歯周病学会会誌 Vol.49(2007).No3 pp.191-197
歯周病に関係する著書
・若林健史、有田博一、佐瀬聡良、長谷川嘉昭
デンタルハイジーン別冊 見てわかる!実践歯周治療,
月刊デンタルハイジーン, 医歯薬出版株式会社 , 2006
・ 「患者さんのための歯周治療」著者/若林健史、飯野文彦
財団法人 口腔保健協会 2007
・ 総合歯科医の真髄 ;歯周治療をベースにした歯科医院システムの構築
著者/若林健史/クインテッセンス 2009.
・ 「こんな事故が起こったらポケットブック トラブルVSリカバリー」
分担執筆若林健史/デンタルダイヤモンド社 2010
・ 「歯周治療ベーシック ペリオ上達のための12のアドバイス」
著/若林健史/株式会社ジーシー 2010
・「歯科医院のホスピタリティーチーム医療のススメー」
編・著/飯野文彦、若林健史 財団法人 口腔保健協会 2010
・「炎症のコントロールと長期的展望を持った抜歯基準が必要」著/若林健史/日本歯科評論、株式会社ヒョーロン、2011.Vol.71 No.9 13頁〜14頁
翻訳 >
・Herbert F.Wolf Edith M.&Klaus H.Rateitschak 日本臨床歯周病学会 訳監訳支部協力者 若林健史 ラタイチャーク カラーアトラス歯周病学 第3版 , 2008/10/01 , 永末書店
セミナー>
特別講演、教育講演、シンポジウム
・シンポジューム
歯周基本治療からメインテナンスまでを臨床家の立場から再考する,
第49回 日本歯周病学会春季学術大会 市川文化会館 千葉県 2006.4.29
・認定医・専門医教育講演
歯周治療のオフィス・マネージメントを考える
「患者カウンセリングとスタッフ教育」
第53回 日本歯周病学会春季学術大会 盛岡市民文化ホール 岩手県2010.5.15
・ポスター発表
Long-term change of mandibular second molars treated by orthodontic-upright.
第96回 アメリカ歯周病学会共催日本歯周病学会2010年大会
ハワイ・コンベンショナルセンター ホノルル ハワイ 2010.10
日本歯科医師会関連での講演
・特別講演
「チーム医療、これからの歯科医院のシステム作り」
埼玉県川口歯科医師会日本大学同窓会総会 2011.4.16
・特別講演
「天然歯とインプラントの平和的共存を目指して」
東京都京橋歯科医師会 2010.4.21
・特別講演
「歯周病と全身疾患 医科・歯科連携の重要性」
渋谷区医師会・歯科医師会合同講演会 2011.5.18
・特別講演
「チーム医療 安心できる歯科医院経営のためのシステムづくり」 広島県安芸歯科医師会学術講演会 2011.9.11
参加費:他地区会員 2000円
都歯準会員 無料
一般歯科医師 10000円