『たべたら みがこう』キャンペーンについて  
     
   歯を守るための予防歯科の知識が広まり、むし歯の数が減少したと言われていますが、まだまだむし歯が多い人がいるのも事実です。残念ながら葛飾区は、都区内において、むし歯の罹患率(むし歯の多さ)が、ワースト何位かに入っているのが実情です。
 葛飾区学校歯科医会では、教育委員会、各学校・園に協力していただき、昼食・給食の後にも口腔清掃、ブラッシングの時間、機会を設けて頂き、さらなる「お口の健康維持、増進」をはかろうと、平成11年より『昼食後にも歯をみがこう』キャンペーンを展開しておりました。しかし、実情は、歯みがきのための時間がとれない、設備が不十分等々の理由で 全校、全園での実施には、ほど遠い状態でした。もちろん、『昼食後に歯をみがこう』というキャンペーンでは、実施されている学校もありましたが、諸般の事情で各学校での実施には、ほど遠い現状がありました。一方で「保育園、幼稚園では、昼食後に歯みがきしていたのに小学校ではやらないのでしょうか。」という声も聞かれています。
 確かに昼食後の歯磨きだけでは、むし歯、歯肉炎の予防方法は完璧とは言えません。間食(おやつ)の食べ方、おやつの質等々説明すれば、きりがありません。また、せっかくのポスターも昼食後の歯みがき実施が不可能な学校では、掲示されていない様子でした。
 そこで、平成22年度から、学校、園にいる時間のみならず、いつでも「食べたら歯みがきをする」という当たり前の事、広い意味に解釈できる『たべたら みがこう』というスローガンに 修正する事にしました。歯とお口の健康、さらには自分の健康は自分で守るといった健康を維持するための心構えがこのキャンペーンから発せられたら良いのではと考えています。
 たとえ、学校、園において 昼食後に歯を磨けない環境下でも、家庭での食後に歯みがきが実施されていれば、むし歯や歯肉炎の罹患リスクは、少なくなると考えられます。『昼食後に歯をみがこう』キャンペーンよりも「食事をしたら、歯みがきをする」という基本的な事項に幅を広げ、もちろん、昼食後の歯みがきまでも含めたキャンペーンに広げたいと思います。